thumbnail 一問一答の一歩

問題1

相手の行動を環境との相互作用による学習の結果とみなすこと

応用行動分析が正解です

応用行動分析は人がその行動をとった原因を心理学の観点から考える分析であり、その行動をとると何かしらの心理的な報酬があったのではないかという視点から考えます。
この考え方は経済学とも共通部分がおおいことから、ゲーム理論など、経済学と心理学を融合して考える研究なども出てきています。 また、他の選択肢については以下の通りです。

  • ・精神分析……フロイト心理学を応用した精神療法
  • ・方法論的集団主義……個人の行動は集団の空気や規律によって決定するという社会学の考え方

問題2

特定の行動を増加させるために、食べ物や褒め言葉、代理貨幣を与えてその行動を多くさせること。

ト一クン・エコノミー法が正解です

Token(ト一クン)には「象徴」や「貨幣」、Economy(エコノミー)には「経済」という意味があります。
心理学は一見お金を用いる経済学との関係をイメージしにくいのですが、学習における報酬に「ト一クン」としてお金やものを用いているのでト一クン・エコノミー法と呼ばれています。

問題3

バンデュ-ラによって提唱された他者の行動を観察することにより、観察者の行動に影響を与えること

社会的学習理論が正解です

心理学は基本的に個人に焦点を当てているので、他者と学習を結びつけているという点が心理学の中では面白い点といえます。
イメージとして例を挙げると、周りの人が怒られたのを見て、自分も該当の行動を控えたというのが当てはまります。

問題4

ロジャーズによって提唱された、クライアントの成長可能性や自己実現の欲求に信頼を置いている精神療法の立場

クライアント中心療法が正解です

クライアント中心療法は以下の3つの特徴があります。

  • ○自己理論による適応と不適応
    • 自己分析の重要視
  • ○治療によるクライアントの考え方のへんか
    • ・自己洞察→自己受容→自己決心
  • ○カウンセラーの守るべき態度
    • ・無条件の肯定的関心
    • ・共感的理解
    • ・カウンセラーの感覚と言動の一致

問題5

挑戦してみた結果、出来ないことを学習すること

学習的無力が正解です


自分だけの力ではどうしようもないということを学習し、環境が変わった後も再度挑戦しなくなることを学習性無力といいます。
これは一見良くないことのようにも見えますが、自分が変えることができることとそうでないことを切り分けたり、どこに責任があったのかを見極めることが出来るということはエネルギーのリソースや精神衛生の観点からも割と大事だったりするので「できないことが分かった」も大きな進歩だとは管理人は思っています
なお、他の選択肢である「過去の否定」という用語は学習心理学において存在しませんが、アドラー心理学の基本的な考え方である「過去と他人は変えることは出来ないけど、未来の自分は変えることが出来る」というような未来思考とつながってはいます。

問題6

学習を「言語化による対象の認識」と捉える考え方のこと

構成主義が正解です

学習の定義は心理学の流派ごとに違っており、それぞれ以下のように考えられています。

  • ・行動主義(S-R理論):刺激に対する反応を一致させること
  • ・>構成主義:学習者自らが言語化によって対象を認識すること

問題7

学習を「刺激と反応の一致」と捉える考え方のことを何というか?

S-R理論が正解です

S-R理論は行動主義の心理学に基づいた考え方であり、学習とは刺激(stimulus)に対する反応(Response)を意図したものと一致させることとされています。
そして、名称の由来は刺激(stimulus)と反応(Response)の各頭文字をとってS-Rとなっています。

問題8

子どもの0~2歳頃に見られる発達段階

感覚運動期が正解です

ピアジェの認知発達段階の理論によると、以下の4つに分かれているそうです。

  • ・感覚運動期……0~2歳
  • ・前操作的思考期……2~8歳
  • ・具体的操作期……8~11歳
  • ・形式的操作期……11歳~

問題9

チャイムがなったらご飯だと思ってよだれがでるような、2つの物事を結びつける一連の手続きのこと

古典的条件付けが正解です

心理学で言う学習は大きくわけて以下の2つに別れています。

  • ・古典的条件付け……2つの刺激を結びつける学習
  • ・オペラント条件付け……行動と報酬(又は罰)を結びつける学習
古典的条件づけとして有名な例としてはパブロフと呼ばれる問題文の例があり、チャイムと食事は本来関係ないものなのですが、2つの物事が一緒に行われていると、脳は関係あるものと錯覚して学習が行われます。

問題10

オペラント条件付けが正解です

心理学で言う学習は大きくわけて以下の2つに別れています。

  • ・古典的条件付け……2つの刺激を結びつける学習
  • ・オペラント条件付け……行動と報酬(又は罰)を結びつける学習
Operant(オペラント)には「自発的な」という意味があるので、自発的に行った行動が得をするのか損をするのかを学習することを指すと推測できます。
オペラント条件付けの例としては、レバーを引くと餌が出てくるスキナ一ボックスがあげられます。

問題11

見た目似ているものに対して、学習の効果が類似した他のものにも適応されること

汎化が正解です

選択肢の汎化と分化は以下のようにそれぞれ反対の意味を持っています

  • ・汎化……見た目似ているものに対して、学習の効果が類似した他のものにも現れること
  • ・分化……同じと思っていたものを別物であると理解すること
汎化の例として有名なものはアルバート坊やの実験があげられ、白い実験用ラットを見ると叩いて恐怖を与える実験において、ラットだけでなく、白い毛皮を持った動物全般やサンタクロースの髭に対しても恐怖を感じるようになったそうです。

問題12

古典的条件付けを元にした精神療法は何と呼ばれているか?

系統的脱感作法が正解です

系統的脱感作法の内容は具体的に以下の3つです

  1. 不安階層表の作成……
  2. リラクゼーションの実施練習……
  3. 弛緩と不安躍起刺激の想像……
この流れは条件付けのを行っていることから抗体条件付けとも呼ばれます。

問題13

オペラント条件付けにおいて、学習の対象になる周りの状況のこと

弁別刺激が正解です

オペラント行動に関する用語は以下の3つです。

  • ・オペラント行動……学習の条件となる行動
  • ・弁別刺激……学習の条件となる環境
  • ・強化子……報酬や罰のこと
これらの3つか結びつくことがオペラント条件付けと呼ばれています。

問題14

オペラント条件付けにおいて、学習の条件となる行動

オペラント行動が正解です

オペラント行動に関する用語は以下の3つです。

  • ・オペラント行動……学習の条件となる行動
  • ・弁別刺激……学習の条件となる環境
  • ・強化子……報酬や罰のこと
これらの3つが結びつくことがオペラント条件付けと呼ばれています。

問題15

オペラント条件付けにおける強化において、悪いことがあったので、その行動をやめること

正の強化が正解です

正の強化と負の強化の違いは以下の通りです。

  • ○正の強化
    • いいことがあったので、その行動を増やす
    • 嫌なことがあったので、その行動を減らす
  • ○負の強化
    • ・いいことが無くなったので、その行動をやめる
    • ・罰が軽くなったので、対象の行動を行うようになる

問題16

オペラント条件付けを元にしたもののうち、スモ一ルステップによる学習と組み合わせたものを何というか?

シェイピングが正解です

Shape(シェイプ)には「形」という意味があり、そこから「適合する」という意味に派生されます。 シェイピングのイメージは芸をする動物をイメージするとよく、一つの動作をするようになったら続けてほかの動作をするとさらに報酬が増えるようにすることで結果的に一つの形作られた動きを学習するようになります。