問題1
人の記憶や行動は直前の出来事の影響を受けやすいことは何と呼ばれているか?
プライミング効果が正解です
Prime(プライム)には「第一の」という意味があります。
プライミング効果の事例としては10回クイズが挙げられ、例えば、「ピザ」と言ってもらった直後にひじを指して「ここの名前は?」と聞くと、さっきまで言っていたピザに引っ張られて「ヒザ」と回答しやすくなるというのがあります。
問題2
人間の感じる感覚の大きさは、実際の入力されたエネルギーの対数関数で表すことができること
ウェ一バー・フェヒナーの法則が正解です
対数とは、指数の逆のことで、「ある数字を何乗したらその数字になるか」を示したものです。
なお、対数の例を挙げると以下の通りになります。
- 2=log10100
問題3
耳が最低限感じることの出来る音の大きさのこと
刺激域が正解です
問題文中では耳による聴覚情報で出しましたが、これは聴覚情報だけに限らず、視覚情報や触覚上方についても小さい刺激については感覚を感じ取ることができず、突然ある大きさになると感じ取れるようになります(全か無の法則)
そして、人が刺激の存在を感じ取れるようになる境界となる刺激の大きさのことを刺激域といいます。
また、弁別閾は2つの刺激の大きさ(音の大きさで考えると分かりやすい)の違いを感じ取れる刺激の大きさのことをいいます。
問題4
信頼性の無い情報でも、時間が経つと信頼性のなさを忘れてしまう現象
スリーパ一効果が正解です
Sleeper(スリーパー)は「眠っている人」という意味を表しています。
初めは受け入れられないようなものでも、時間の経過によって徐々に受け入れてしまう様子があたかも催眠術にかかったかのように見えることから「スリーパー効果」と呼ばれています。
問題5
言おうとした物事の名前を思い出せそうで思い出せないこと
舌先現象が正解です
舌から言葉が出そうなのに出てこないのが、言葉が舌の先に留まっているかのように見えることから舌先現象と呼ばれています。
また、もう一つの選択肢てあるフィ一リング・オブ・ノーイングスも思い出せないという点では似ていますが、こちらは勉強したつもりであるにも関わらず答えを書けなかったり、説明出来なかったりする現象です。
問題6
人の持つ考え方の枠を示す言葉として不適切なものはどれか?
スティグマが正解です
言い方としては、スキ一マとシェマの2種類がありますが、どちらも同じ意味を示しています。
スキ一マは話す時や理解するための前提条件と考えるとイメージしやすいと思います。
というのも、相手に説明をしたり、話し合ったりするときに、お互いの前提条件が一致していないと話が噛み合わない……なんてことになるので、本題に入る前に以下のことが大事になってくるように思います。
- ・言葉の定義づけ
- ・前提となっていることの確認
問題7
何をやろうとしたか忘れた時に、やろうと決めた場所に行くと内容を思い出しやすいことは何と呼ばれるか?
文脈依存効果が正解です
文脈依存効果は覚えた時の環境と一致している状況では、比較的思い出しやすいことを示しています。
なお、似たような用語も補足として書いておくと、以下のようになります。
- ・気分一致効果……思い出しやすい記憶は、感情にも影響を受ける現象
- ・プライミング効果……思考や行動に直前の行動が影響を与える現象
- ・自己関連付け効果……自分に関連付けたことは記憶に残りやすいこと
問題8
学習において、最初に覚えたことは頭に入りやすいこと
初頭効果が正解です
順番に物事を覚えようとすると、最初と最後のものは覚えやすいとされており、それぞれ以下のような名称で呼ばれています。
- ・初頭効果……最初に覚えたことは頭に入りやすいこと
- ・新近性効果……直近の記憶は思い出しやすいこと
問題9
順番に物事を覚えようとすると、最後のものは覚えやすいこと
新近性効果が正解です
順番に物事を覚えようとすると、最初と最後のものは覚えやすいとされており、それぞれ以下のような名称で呼ばれています。
- ・初頭効果……最初に覚えたことは頭に入りやすいこと
- ・新近性効果……直近の記憶は思い出しやすいこと
問題10
感覚記憶が正解です
記憶というと人との出来事のことが、真っ先に浮かぶとは思いますが、実はそれだけではなく、以下の3つに分類されています。
- ・エピソード記憶……人との思い出にあたる記憶
- ・感覚記憶……運動技能にかんする記憶、体が覚えているは感覚記憶にあたる。
- ・手続き記憶……計算や知識に関する記憶
問題11
騒音の中でも注目している人の声を聞き分けることのできる現象
カクテルパーティー効果が正解です
カクテルパーティー効果はパ一ティ会場ではガヤガヤしているのにも関わらず音が混ざらずに対応出来ることからそう呼ばれています。
なお、人によってはカクテルパーティー効果が聞かずに声が混ざる人もいるので、そういう人を見かけたら配慮出来るといいでしょう。
問題12
思い出すときに、現在の感情と一致する記憶を思い出しやすいことを何というか?
気分一致効果が正解です
気分一致効果が発生する状況の例を挙げると、気分が落ち込んでいるときに嫌な記憶を思い出しやすくなるということが挙げられます。
また、他の選択肢も記憶に関する内容であり、具体的には以下のような意味を示します。
- ・文脈効果……記憶した時と思い出す時の状況が近いと思いだしやすくなること。
- ・新近性効果……思い出す時には、直近のことを思い出しやすいこと
問題13
アノ一ルドによって提唱された同じ物事があっても、人の価値観に基づく判断によって発生する感情が異なっていること
認知的評価理論が正解です
人の価値観に基づく判断には、物事の認知とそれに対する評価を表していることから「認知的評価理論」と呼ばれています。
問題14
部分や詳細に着目することによって、全体像が見えなくなる現象。
ゲシュタルト崩壊が正解です
私が説明でよくあるのは、説明や資料で詳細や正確性にこだわりすぎるあまり、全体で整合性が取れていなかったり、全体では何を伝えたいのかが分からなくなる……ということです。この事の対策としては、全体像を常に意識できるといいのかなぁと思っています。
問題15
人に対する印象が、事前情報に引っ張られる現象
ハロー効果が正解です
ハロー(halo)は「後光」という意味を持ちます。
これは、伝説上、人間の上位存在には後光を指して表現することが多く、逆に後光が指しているだけで人間が勘違いすることから来ています。
ハロー効果は、意識していないと引っかかりやすく、例えば、スポーツの全国大会出場の経験がある人に大して、何のスポーツをやらせても上手いと思い込んでしまう等が挙げられます。
問題16
音に色を感じるというような、本来の種類と違った感覚も感じること
共感覚が正解です
問題では、視覚情報と聴覚情報で例を上げましたが、視覚情報だけでも、特定の文字に色味を感じるというものがあるそうです。
問題17
話している時に大きい雑音が響くと、声が聞こえなくなる現象のことを何というか?
マスキング効果が正解です
音において、大きな音が小さい音をマスクのように多い被せて分からなくなることからマスキング効果と呼ばれています。