thumbnail 一問一答の一歩

問題1

以下のうち、群の条件に当てはまらないものはどれか?

交換法則の成立が正解です

群とは、下記の3つの条件を満たす数字と演算の組み合わせとイメージすると理解しやすいです。

  • 条件1:結合法則の成立
  • 条件2:計算結果が不変の数字の存在
  • 条件3:演算によって「計算結果が不変の数字」を作れる
言葉だけではイメージしにくいので例をあげておくと、「足し算における整数の集合」は群となります。
  • 条件1:明らか
  • 条件2:どの数字に0を足しても計算結果は計算結果は成り立つ
  • 条件3:絶対値が同じで符号が反対の整数を足すと必ず0になる
また、選択肢の交換法則の成立もしていた場合は可逆群群と呼ばれます。

問題2

足し算における0や掛け算における1のように、所定の演算を行っても計算結果が変わらない数字のことを何というか?

単位元が正解です

演算に対する単位元の例をあげておくと、以下の通りです

  • ・足し算:0
  • ・かけ算:1
  • ・累乗:1
単位元という言葉自体を使う機会は少ないのですが、単位元に当てはまる数字計算しても値が変わらないことから式変形においては以下のように使われます。
  • ・計算結果が0になる式を足す
  • ・計算結果が1になる式をかける
  • ・計算結果が1なる式の累乗を作る

問題3

環と呼ぶために成立しする必要のある足し算とかけ算の計算規則として不適切なものはどれか

かけ算の交換法則が正解です

計算規則のうち、かけ算の交換法則のみが成り立たない状況のことは環と呼ばれており、行列の計算をイメージすると分かりやすいです。
また、環のイメージとしては、以下の計算規則が成り立っていると考えてもらっていいです。

  • ・足し算の交換法則
  • ・結合法則
  • ・分配法則
  • ・計算しても計算前と結果が同じになる数字の存在(足し算における0,かけ算における1)

問題4

方程式において、移頂するときに両辺に足したり、分母を払う時にかける数字のことを何というか?

逆元が正解です

方程式を変形するための目的は大きく以下の2つに分けられます。

  • 頂を0にする
  • 係数を1にする
これらはそれぞれ足し算、かけ算の計算結果に影響を与えない単位元と呼ばれている数字であり、ある数字にたいしてこの単位元を作るための数字は逆数のようなものであることから逆元と呼ばれています。
例として、2の逆元については以下の通りです。
  • 足し算における2の逆元:-2
  • →2を移頂をするには両辺に-2を足す
  • かけ算における2の逆元:1/2
  • →係数の2をなくすには両辺に1/2をかける

問題5

足し算、引き算、かけ算の計算規則(交換法則、結合法則、分配法則)が全てが使える状況のことを何というか

可換環が正解です

数字には、以下の3つの計算法則があり、それらを全て使える状況のことを可換環と呼ばれています。

  • ・交換法則
  • ・結合法則
  • ・分配法則)

問題6

整数論のような、0除算以外にも解が存在しない四則演算が存在する状況は何と呼ばれるか?

体ではないが正解です

0を覗いた任意の数の四則演算に対して、解が割り当てられていることを体といいます。
「体ではない」という例としては、整数論を考えている状況があげられ、2÷3には整数の解が存在しません。
※2/3は整数ではないため
整数の不定方程式のような体でない状況において方程式をとく場合には解を記載する際に分数表記することができず、特別な取扱をする必要があるため、注意しましょう。