thumbnail 一問一答の一歩

問題1

2つのそれぞれの辺の長さをa,bかつ長さa,bの辺がなす角をθとしたときに三角形の面積Sはabsinθ2と表すことができる。なぜ?

(高さ)=bsinθになるからが正解です

三角形の面積は
S=(底辺)×(高さ)2
となります。
片方の辺を底辺と定めると、もう片方の辺は斜辺に該当します。
sinθ=(高さ)(斜辺)であるので。aを底辺にした場合
absinθ2=(底辺)×(斜辺)×sinθ2
=(底辺)×(斜辺)×(高さ)(斜辺)×12
=(底辺)×(高さ)×12
となります。

問題2

1辺と2つ以上の角が分かっているときに使用できるのは正弦定理か、余弦定理か

正弦定理が正解です

三角形の各辺の長さをa、b、cとおき、それに対応する角をA、B、Cとおくと正弦定理は以下のように表されます。

  • asinA=bsinB=csinC=(外接円の直径)
そのため、1辺と2つ以上の角が分かっていれば、3つ目の角も導出できるため、正弦定理が使用できます。
参考までに、正弦定理と余弦定理の使い分けの判断基準を述べると以下の通りです。
      1:外接円がある→正弦定理
      2:三辺の長さが分かる→余弦定理
      3:二辺とその間の角が分かる→余弦定理
      4:それ以外→正弦定理

問題3

外接円があるときに使用されることの多い公式はどちらか

正弦定理が正解です

三角形の各辺の長さをa、b、cとおき、それに対応する角をA、B、Cとおくと正弦定理は以下のように表されます。

  • asinA=bsinB=csinC=(外接円の直径)
以下のように正弦定理には外接円の直径が含まれているため、外接円がある時には計算しやすいです。
また、正弦定理と余弦定理の使い分けとしては以下の順番で判断するといいでしょう
  1. 外接円がある→正弦定理
  2. 三辺の長さが分かる→余弦定理
  3. 二辺とその間の角が分かる→余弦定理
  4. それ以外→正弦定理

問題4

三辺が分かっているときに、角度を求めるために使用する公式はどれか

余弦定理が正解です

余弦定理は式内にcosθ(cosθの別名が余弦)が含まれていることから呼ばれており、具体的には以下の式で表されます。

  • a2=b2+c2-bc×cosA
余弦定理の式には3辺a、b、cが使用されているために角度の導出に使用することができます。
また、正弦定理と余弦定理の使い分けとしては以下の順番で判断するといいでしょう
  1. 外接円がある→正弦定理
  2. 三辺の長さが分かる→余弦定理
  3. 二辺とその間の角が分かる→余弦定理
  4. それ以外→正弦定理

問題5

二辺と一つの角が分かっているときにもう一辺の長さを求めるのに使用する公式はどちらか

余弦定理が正解です

余弦定理は以下の式で表されます。

  • a=b2+c2-bc×cosA
余弦定理には2辺b、cとその間の角Aが含まれているので2辺とその間の角が分かる場合に使用することが出来ます。
また、正弦定理と余弦定理の使い分けとしては以下の順番で判断するといいでしょう
  1. 外接円がある→正弦定理
  2. 三辺の長さが分かる→余弦定理
  3. 二辺とその間の角が分かる→余弦定理
  4. それ以外→正弦定理

問題6

以下のうち、高校まで扱う一般的な平面図形の公準として正しいとされるものはどれか

平行線の同位角は等しいが正解です

高校まで扱う平面図形は「ユーグリッド幾何」とも呼ばれています。(これは覚えなくていいです。) ユーグリッド幾何は平行線公理により「2つの平行線の同位角は等しい」が成り立つ状況を仮定しており、他の性質から導出することはできないのでそのまま覚えましょう。
※厳密には第5公準や平行線公理の対偶であるが、名前は中高の数学のテストにでないので説明の便宜上同じものとする
錯角、同位角が等しくなるのは平行線の場合のみなので、勘違いしないようにしましょう。

問題7

三角形のすべての角の二等分線が交わる点

内心が正解です

内心に関係する性質を挙げると以下の通りです。

  • ・三角形のすべての角の二等分線が交わる点 ・内接円の中心の点になる
  • ・角の二等分線、内接円の半径各辺の一部を結んだ三角形で合同なものが3つできる。
  • ・各辺の長さと内心円の半径から三角形の面積を導出できる。

問題8

三角形の各辺の垂直二等分線が交わる点

外心が正解です

外心は外接円の中心であり、外接円があるときに使用しうる性質は以下の通りです。

  • ・正弦定理
  • ・円周角の定理
  • ・接弦定理
  • ・内接四角形の定理

問題9

三角形の各頂点から対辺の中点を結んだ点

重心が正解です

重心とは、数学よりは物理で大事になってくる概念であり、重心の1点のみを支えてあげれば、倒れずに支えられる点のことをいいます。
また、三角形の重心の数学的な性質を挙げると以下の通りです。

  • ・重心は各中線(頂点から対辺の中点を結んだ直線)を2:1に分割する。

問題10

内接円がある時の三角形の面積の導出の考え方

円の接線は半径と垂直が正解です

内接円が与えられている三角形の面積は以下の手順で求めることができます。

  1. 内接円の中心から頂点に補助線を引く
  2. 円の接線を底辺、半径を高さとして3つの三角形の面積を計算する。
また、高校で習う「正弦定理」を用いる状況は内接円ではなく、外接円です。

問題11

三平方の定理は何を求めるための定理か

直角三角形の辺の比を求めるが正解です

三平方の定理は直角三角形の長さの比を求めるための式であり、以下のような形で表されます。

  • (斜辺)2=(底辺)2+(高さ)2
三平方の定理は証明も知っていればそこまで難しくないのですが、式の形が非常にシンプルで覚えやすいので覚えてしまっても問題ないでしょう。
また、高校入試や大学入試には一切でないのですが、三平方の定理をさらに発展させたものがフェルマーの最終定理と呼ばれています。

問題12

三角形において内角の二等分線は対応する辺をどのように内分するか

隣り合う辺の比が正解です

三角形において内角の二等分線は対応する辺を分割する比率については、証明に関しては補助線を用いた相似を用いるのですが、割と分かりやすいので、覚えてしまっても問題ないように思えます。

問題13

三角形のそれぞれの頂点を通る3つの直線が三角形内部の1点で交わっているときに使用出来る定理はどちらか?

チェバの定理が正解です

チェバの定理は、三角形において長さの比を出すために使用する定理です。
下記のチェバの定理の式だけを見ると、どこに何を適応すれば良いか分かりにくく、複雑そうですが、対応する辺を一周するように当てはめると理解すると、公式の当てはめ方は定着しやすいです。

  • (左上)(左下)×(底辺左)(底辺右) ×(右下)(右上) =1
※本ページでは(左上)から反時計回りで記載したが、一周の順番になっていればどこから始めても時計回りでも分子と分母が逆でもいい。

また、チェバの定理はメネラウスの定理と非常によく似ているのですが、メネラウスの定理は「ブ-メラン形」のときに長さの比を導出するのに使用されます。

問題14

ブ-メラン状になっている図形の長さの比を求めるのに用いる定理はどれか

メネラウスの定理が正解です

メネラウスの定理は、ブ-メラン形の図形において長さの比を出すために使用する定理です。

下記のメネラウスの定理の式だけを見ると、どこに何を適応すれば良いか分かりにくく、複雑そうですが、対応する辺を一周するように当てはめると理解すると、公式の当てはめ方は定着しやすいです。

  • (左上)(左下)×(底辺全体)(底辺右) ×(右下)(右上) =1
※本ページでは(左上)から反時計回りで記載したが、一周の順番になっていればどこから始めても時計回りでも分子と分母が逆でもいい。
また、メネラウスの定理はチェバの定理と非常によく似ているのですが、チェバの定理は三角形の頂点から引いた3つの直線が一点で交わるときにおける長さの比を求めるのに使用されます。