thumbnail 一問一答の一歩

問題1

振動に対する障害の対策として設置するには不適切なものはどれか

アークホーンが正解です

振動に対する障害の対策はダンパ、スペーサの設置、アーマロッドによる電線の補強、難着材リングの取付です。アークホーンは雷害対策です。

問題2

コロナ放電による障害に対する対策として不適切なものはどれか

遮蔽線の使用が正解です

コロナ放電は針の先のような細い突起部分に大きな電流が流れることで起こる放電現象のことを指しています。
対策としては、そもそもコロナ放電が起こる条件を満たさないようにすることであり、具体的には以下の3つが行われています。

  • ・電線を太くする
  • ・多導体の採用
  • ・がいし金具の突起をなくす
また、遮蔽線の使用は静電誘導、電磁誘導です。

問題3

雷害による障害の対策として不適切なものはどれか

ねん架が正解です

雷を有効活用することはできないので、雷で発生する電流を大事な部分に流さいこと、雷の電流を地面に逃がすことが重要になってきます。
具体的に取られている対策は以下の3つです。

  • 架空地線……電線に雷の電気が流れないようにする。
  • アークホーン設置……電柱、鉄塔に放電して電気を逃がす
  • 不平衡絶縁……電線の電気を逃がす
なお、選択肢のねん架は静電誘導、電磁誘導の対策です。

問題4

静電誘導障害対策として不適切なものはどれか

中性点の接地抵抗を上げるが正解です


静電誘導障害対策は以下の4つです。
理由は全て電場Eの大きさを小さくすればよく、静電気のク-ロンの法則からある程度想像することができます

  • 電線と通信線を離す……距離rが大きくなるため
  • 遮蔽ケーブル採用……誘電率εを小さくするため
  • 光ファイバーケーブル採用……誘電率εを小さくするため
また、選択肢の「中性点の接地抵抗を上げる」は電磁誘導障害対策です。

問題5

電磁誘導障害対策として不適切なものはどれか

アーマロッドが正解です

電磁誘導障害とは、電線に大きな電流が流れることで、電線の周りに発生した大きな磁場が別の電線、通信線に意図しない電流を流してしまうことです。
そのため、対策としては、磁力の大きさを小さくする、又は相殺することが挙げられており、具体的には以下の通りです。

  • ねん架……電流、電圧を同じにすることで磁力の大きさを相殺できるようにするため
  • 地絡電流を下げる……流れる電流を小さして磁力の大きさを下げるため
  • 遮蔽線の使用……透磁率を下げて磁力の大きさを小さくする
  • 電線同士を離す……距離rを増やして磁力の大きさを下げる

また、選択肢となっているアーマロッドは振動の対策です。

問題6

フェランチ効果が発生しやすい時間帯はいつか

休日、夜間が正解です

フェランチ効果とは受電側の電位が高いことにより、電流が逆流する現象です。
電子が負荷(抵抗)を通ると、電圧が発生し通った後の部分は電位が減少します。
これは裏をかえすと、負荷(抵抗)がほとんどない状態では、電位がほとんど減少しなくなると言えます。
また、電流の向きは電位の大きいところから小さいところに流れる性質があるため、負荷が小さいほうがフェランチ効果、つまり電流の逆流が起こりやすいといえます。
負荷が小さい時間とは電気があまり使われない休日、夜間となるので以下の回答の通りになります。

問題7

内部過電圧に含まれないものはどれか

誘導雷が正解です

誘導雷は雷という外部的な原因によるので外部過電圧です。雷に関係するもの以外は内部過電圧です

問題8

以下のうち、1線地絡電流が一番小さい接地方式はどれか

非接地方式が正解です

直接設置方式は地面との電気抵抗が小さく、非接地方式は大きいです。電気抵抗が大きいと地絡電流は小さくなります。そのため、地絡電流の大きさは直接設置<抵抗接地<非接地となります。

問題9

以下のうち、電磁誘導障害が一番小さい中性点接地方式はどれか

消弧リアクトル接地方式が正解です

電磁誘導は地面に近いところであり、電流が大きいと強くなります。消弧リアクトル接地方式は抵抗が非常に大きいことから地面に近いところに電流が流れにくいです。そのため、電磁誘導障害は起こりにくいです。

問題10

対地電圧が一番低い中性点接地方式はどれか

直接接地方式が正解です

電圧は電位の差です。直接接地方式は抵抗がほぼ0であり電圧降下はほぼ0です。非接地方式は抵抗がほぼ∞であるため電圧降下は大きくなります。そのため、直接設置方式は対地電圧が小さくなります。

問題11

以下の中で継電器が作動しやすい接地方式はどれか

抵抗接地方式が正解です

基本的な電磁式継電器はコイルに無効電流も含む交流電流を流し、電流の大きさの変化によって発生する磁場(から受ける力)を用いて別な電気回路のスイッチを操作する機器です。
そして、接地のやり方によって、以下のように継電器の作動のしやすさが変わります。
〇継電器が作動しやすいもの

  • 直接接地方式
  • 抵抗接地

〇継電器が作動しにくいもの
  • 消弧リアクトル接地方式
  • 非接地方式

なお、作動しにくいものはコンデンサを用いているため、コイルの磁場の大きさの要素となる無効電流が相殺されて小さくなるために継電器が作動しにくくなります。
また、関連する事例として、継電器の誤作動に関する事例の動画のリンクを共有しておきます。

問題12

直流電流の短所となる観点として不適切なものはどれか

異周波の連携が正解です

直流は電気の向きと大きさが一定の大きさである電気のことです。 交流電流が普及している理由となっている長所(直流電流の短所)は以下の通りです。(詳細は下記の動画リンクを確認ください。)

  • ・大電流の遮断……交流は定期的に電圧0になるため
  • ・変圧器を使用できる……変圧器が変圧元の電流の大きさの変化を用いて変圧先に電気を流すため
選択肢の異周波の連携は直流の方が他の交流電流への影響が小さいことからやりやすくなり、長所となる観点になるといえます。