thumbnail 一問一答の一歩

問題1

ボイラー稼働の際にチェックを怠って、新しい空気の出入りが一切ない状態で石炭を燃やしてしまった、気づかず放置するとどうなると予想できるか。

石炭の火が消えるが正解です

ものは新しい空気の出入りがない状態では燃え続けることはできません。これは小学校の実験でよくある瓶の中のろうそくの火でもボイラーの中の石炭でも変わらないです。
また、燃料はそのまま残ってはいますが、天然ガスやプロパンガスではなく固形の石炭なので引火爆発の危険性も少ないです。

問題2

空気は温められると、どのように移動するか

上に移動するが正解です

このことから、煙突は基本上向きにつくられていることが多いです。 なお、細かい理屈は以下の通りです(読み飛ばしても可)
温度というのは、空気の粒、つまり分子動くためのエネルギーとイメージすると説明がしやすいとされています(熱運動説)。この考え方でいくと暖かい空気の粒はいろんなところを飛び回っており、冷たい空気の粒は同じところにとどまっているといえます。その状態では、冷たい空気は同じところにたくさんの空気の粒があるといえるので、比較的重くなる(密度が大きくなる)といえます。比較的冷たい空気が下に行くことから、結果的に暖かい空気は上に移動します。

問題3

自然通風力の強さに関係するものに当てはまらないのはどれか

コリオリの力が正解です

風は空気の粒が多い(温度低い)ところから空気の粒が少ない(温度が高い)ところに移動します。空気の粒の多さの違いは密度差に関係し、煙突高さは温度差に関係するので自然通風力の強さに関わります。
なお、コリオリの力とは地球の自転によって自然の風の向きを変える力です。
また、風の仕組みについては、以下の動画に詳しい説明があったので気になる方は見てみるといいでしょう。

問題4

誘引通風の特徴はどちらか

燃料ガスが漏れないが正解です

誘引通風はボイラーの排気ガスをファンを用いて強制的に排出する方法であるので、ボイラー内の気圧は低くなります。
ファンなどの機械を用いない限り、通常気体は気圧の高い部分から低い部分に流れるので、気圧の低いボイラー内から想定外の部分に燃料ガスが漏れるということはないといえます。
また、もう一つの選択肢の「空気が常温」は押し込み通風の特徴です。

問題5

平衡通風における炉内圧力は大気圧と比べて低いか高いか

低いが正解です

平衡通風とは、押し込みファン、誘引ファンの両方を併用することによってボイラーの炉内に新しい空気を送る方法です。
平衡通風における炉内圧力は以下のメリットがあることから大気圧よりちょっと低い状態を維持するように調整されています。

  • 燃料ガスが漏れださない
  • 外気が炉内に入りやすい

問題6

多翼形ファンの特徴に当てはまらないものはどれか

強度が強いが正解です

多翼形ファンは羽が多いことが名称の由来となっており、特徴としては以下のものが挙げられます。

  • 小型
  • 軽量
  • 安価→効率低
これらの特徴があるため、強度が求められる高温、高圧には不向きであるといえます。
また、強度が強いというのははラジアル形ファンの特徴です。

問題7

通風に必要な動力が一番小さいものはどれか

押込通風が正解です

通風の動力の大きさは以下のようになっています。
押込<平衡<誘引です。
押込通風に比べると誘引ファンは間接的に通風を促進するため、強制通風を実現するために、規模が大きくなる傾向があるので、通風に必要な動力は押込通風の方が小さくて済むとされています。

問題8

ラジアル形ファンの特徴はどれか

強度が強いが正解です

Radial(ラジアル)には「放射する」という意味があります。
ボイラーにおけるラジアル形ファンはファンの形が放射状になっていることが名前の由来になっています。
なお、別の形をしている多翼形ファンと比較すると一つのファンで大きく放射状に拡散させるためにある程度重厚で、強度があることを求められます。
また、他の2つの選択肢は両方とも他翼形ファンの特徴です。