thumbnail 一問一答の一歩

問題1

固定炭素が多いのはどちらか

石炭化度大が正解です

石炭は最初から石炭として存在しているわけではなく、植物から水分や酸素、不純物が取り除かれて濃縮されることで石炭化が進んでいきます。
石炭化の過程で固定炭素が濃縮されるため、石炭化度が進んだ方が固定炭素の割合が多くなるといえます。

問題2

石炭の中の水分が一番少ないのはどれか

無煙炭が正解です

植物が石炭化すつ過程で炭素原子が濃縮されて、水分は少なくなっていくので、石炭化が一番進んでいるものが水分が一番少ないと予想できるはずです。
そこで、各選択肢の石炭の種類の石炭化度と水分は以下のようになっています。

  • 褐炭……石炭化があまり進んでいないもの、水分5~15%
  • 歴青炭……石炭化の信仰具合が標準的であるもの
  • 無煙炭……石炭化が一番進んでいるものもの、水分1~5%
そのため、無煙炭が水分の一番少ない石炭であるといえます。

問題3

液体燃料の特徴

灰分少が正解です

灰分とは、燃料中に含まれている不純物のことで、燃えない部分であることから燃料の炭化水素の部分を燃やしきった後に灰として残ります。
石炭では固体であることから炭素が凝縮されるときにも残ったままなのですが、液体燃料には、固体である灰分は混ざりにくいため、灰分が少なくなります。
また、他の選択肢のCO2小、対流電熱大は気体の性質です。

問題4

液体燃料の温度が高くなると粘度はどうなるか

低くなるが正解です

温度が高いということは粒子が動き回るということなので粘度が小さくなります。

問題5

C重油の引火点はどれか

70℃が正解です

重油の品質による分類では品実のいいものからA,B,C種とわけられており、C重油は品質の良くないものとなっています。
C重油はA,B重油に比べると、熱に強いため、温度を高くして運用しなければならいと考えるとA,B重油との関係は理解しやすいです。
なお、各重油の引火点は以下のようになっています。

  • A,B重油:60℃
  • C重油:70℃

問題6

B重油の加熱温度の最高温度はどれか

60℃が正解です

C重油ほどではありませんが、B重油も多少の粘性はあるので粘性をおとして流れるように加熱をして運用されることもあります。
B重油の具体的な加熱温度は50~60℃であり、上限の60℃はB重油の引火点が60℃となっていることから定められています。

問題7

C重油の加熱温度の最高温度はどれか

105Cが正解です

C重油はB重油よりも安い重油である分、運用には工夫が必要になっています。
その一つとして、C重油は比較的粘性が強いため、運用をするには加熱を行って粘性を弱めて使用する必要があります。
また、各選択肢の温度は意味のある重要な温度であり、具体的には以下のようになっています。

  • 60C:B重油の加熱温度の最高温度
  • 70C:C重油の引火点
  • 80~105C:C重油の加熱温度

問題8

重油の加熱目的

粘度を下げるが正解です

温度は分子、原子の動きの活発さと関係があり、温度が高いと活発に動き回るようになるとされています。
年度が高い状態は液体の中でも分子の粒が動きにくい状態であるので、温めることで分子がうごきやすくなり、粘度はさがるとされています。
また、他の選択肢に関しては以下のようになっています。

  • 消化防止:すすとりを火力の高い時に行う目的
  • ボイラー負荷変動下げる:ボイラー故障を防ぐために行うことです。

問題9

重油の加熱温度低いことで起こることに当てはまらないこと

ペーパロックが正解です

重油の加熱温度低いと粘度が高くなることから、以下の問題点が発生します。

  • 霧化不良(粘度が高いため)
  • 燃焼不安定(霧化ができていないため)
  • すす発生(燃焼が不安定さゆえに不完全燃焼をおこすため)
  • 炭化物付着(すすが発生しているため)
一見複数あるように見えますが、全て因果関係によってつながっているので関連付けて理解していきましょう。
また他の選択肢の,ペーパロックは加熱温度が高すぎることによって起こります。なお、加熱温度が高いときは3つとも発生します。

問題10

石油燃焼の特徴に当てはまらないものはどれか

発熱量少ないが正解です

石油燃焼の特徴は以下の3つとされています。

  • 発熱量多い
  • すす少ない
  • 完全燃焼しやすい
また、発熱量多いことから局部加熱が起こって破損する可能性はあります。

問題11

気体燃料のCO2排出割合は液体、気体に比べてどうか

少ないが正解です

「気体燃料のCO2排出割合は小さい」と覚えてしまえばそれでもいいのですが、化学式を用いた理屈を説明すると以下のようになります。
各状態の燃料の主な成分と化学式は以下のようになっています。
〇気体燃料の成分

  • 天然ガス(メタン)CH4
  • 液化石油ガス(プロパン)C3H8
〇液体燃料(石油)の主な成分
  • ブタンC4H10
  • ペンタンC4H10
  • ベンゼンC6H6
〇固体燃料(無煙炭)の成分
  • 固定炭素C
有機化合物が燃焼するということは酸素と化合してC元素は二酸化炭素に、H元素は水蒸気に変化します。
そのため、各化学式でC元素の割合が少ないものが二酸化炭素排出割合が小さいといえます。 各状態の化学式のC元素の割合を比較すると、気体燃料がC元素の割合が小さいため、二酸化炭素排出量が地位会をされています。
なお、具体的な気体燃料のCO2排出割合は石炭の60%,液体燃料の75%とされています。

問題12

気体燃料のコスト

割高が正解です

気体燃料のコストは割高です。
理由としては体積が大きいから持ち運びしにくいこと、管理を怠ると事故につながるため、持ち運ぶ際の管理が大変であることがあげられます。

問題13

気体燃料の配管口径は液体のものに比べるとどうなっているか

広いが正解です

気体燃料は体積が大きいので配管口径は広くなります。

問題14

空気より軽い(密度が小さい)気体燃料は天然ガス、液化石油ガスのどちらかといえるか?
ただし、天然ガスの主成分をCH4,液化石油ガスの主成分をC3H8,空気の主成分をN2とし、原子量はそれぞれHが1,Cが12,Nが14とする。

天然ガスが正解です

天然ガスは空気より軽く液化石油ガスは空気より重いです。この2点は2級ボイラー試験ではややこしいので確実に覚えておきましょう。
なお、但し書きを使って解く問題は2級ボイラー試験ではでてこないので、覚える必要はありません

(別解、高校化学履修済者向け)
これらのことを覚えていなくても、この問題は頑張れば計算で導出することもできます。
原子量は原子が約60200000000000000000000000個あるときの質量(モル質量)と同じになるように定められています。(例えば炭素原子約60200000000000000000000000個で12gになる)
そのため、空気、天然ガス、液化石油ガスの分子が約60200000000000000000000000個あるときの質量はそれぞれ
(空気)14g×2=28g (天然ガス)12+1×4=16g (液化石油ガス) 12×3+1×8=44g
になります。
(密度)=(質量)/(体積)であり、かつ気体の分子が約60200000000000000000000000個あるときの体積(モル体積)22.4Lと一定であるので密度の比は質量の比と同じになるといえます。
したがって密度の比は
(空気):(天然ガス):(液化石油ガス)=28:16:44
となるため天然ガスは空気より軽いといえます。

問題15

液化石油ガスと天然ガスの発熱量の大きい気体燃料はどちらか

液化石油ガスが正解です

石油は発熱量が大きいので液化石油ガスの発熱量が大きいです。